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国指定重要文化財(美術工芸品・絵画) 絹本著色見心来復像 絹本墨画淡彩以亨得謙像を紹介します
絹本著色見心来復像・絹本墨画淡彩以亨得謙像
本城山萬歳寺(まんざいじ)は、建久9年(1198)に天台宗の寺院として鳥栖市今泉町に開山され、その後応永年間(1394~1428)に、以亨得謙禅師によって再興され、これ以降は臨済宗に属し、天正年間(1573~1598)には現在地の鳥栖市河内町に所在していたと伝えられています。
絹本著色見心来復像(けんぽんちゃしょくけんしんらいふくぞう)
絹本著色見心来復
- 【所在地】 鳥栖市河内町(萬歳寺)
- 【指定日】 昭和62年6月6日
絹本著色見心来復像は、縦94.5cm、横44.7cmの絹布に、以亨得謙禅師(いこうとくけんぜんじ)が中国で師事した見心来復禅師(けんしんらいふくぜんじ)を描いた円相像(えんそうぞう)で、円相の直径は最大で48.8cm、白土・朱暈・墨などの顔料を用い、元時代の第一級の僧侶であり文化人であったと伝えられる見心来復禅師の肖像が繊細なタッチで描かれています。
しかも本図は中国の円相像としては初見であり、至正25年(1365)の銘文は日本の作例よりも古いもので、円相像の成立という美術史上の問題からも貴重な絵画といえます。
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絹本墨画淡彩以亨得謙像(けんぽんぼくがたんさいいこうとくけんぞう)
絹本墨画淡彩以亨得謙像
- 【所在地】 鳥栖市河内町(萬歳寺)
- 【指定日】 昭和62年6月6日
絹本墨画淡彩以亨得謙像は、室町時代前期に日本で描かれたと推定されるもので、以亨得謙禅師(いこうとくけんぜんじ)の経行(きんひん:座禅中の眠気を覚ますために、屋外を歩いて修行すること)時の姿が描かれています。
当時の肖像画としては、質感や量感を巧みに表現し、リアリズムを意識した絵画として貴重なものです。
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