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企画展「とすのハニワ」

記事ID:0001813 更新日:2022年4月13日更新 印刷ページ表示
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開催期間

平成29年6月21日~7月31日

市立図書館郷土資料コーナーの画像

はじめに

鳥栖市内では、墳丘規模が5~10メートルの小規模な古墳から全長80メートルを超す前方後円墳、石室に彩色が施されている装飾古墳など、現在までに約600基が確認されています。特に弥生が丘、柚比町、田代本町は、通称「柚比遺跡群」とも呼ばれ、剣塚(つるぎづか)古墳、岡寺古墳、庚申堂塚(こうしんどうづか)古墳、田代太田古墳などの大型古墳が見られます。これらの古墳については、適時調査を実施していますが、その際、多くの埴輪(はにわ)が見つかっています。

埴輪とは、古墳の墳丘上に並べて置かれた素焼きの焼き物です。その形から、大きく円筒埴輪と形象埴輪の2つに分けることができます。円筒埴輪は、弥生時代後期に吉備地方(今の岡山県)で発達した特殊器台がもとになったとされています。もともと壺などをのせる器台とされており、古墳の墳丘に垣根のように並べられていました。形は円筒状(土管状)になっており、高さは数十センチから1メートル程度です。また、円筒埴輪の一種に朝顔形埴輪があり、口縁部が大きく朝顔の花が開いたようにラッパ状に広がっています。円筒埴輪同様、円筒部には突帯や透かし孔などを見ることができます。
形象埴輪は、人や動物、建物などの形を表したものであり、当時の世情や風景を映し出す姿とされています。古墳の一定の区画からのみ出土することが多いようで、そのため祭祀などに使用された可能性が指摘されています。

岡寺古墳の埴輪出土地点
〈岡寺古墳の埴輪出土地点〉

今回は岡寺古墳で見つかった、古墳時代後期の埴輪の一部をご紹介します。このうち形象埴輪はさまざまな種類のものが見られることから、北部九州地方を代表する重要な資料とされています。またこれまで行われた発掘調査は古墳の一部で、今後のさらなる調査に期待されます。

古墳をいろどったさまざまな埴輪

円筒埴輪・朝顔形埴輪

埴輪集合写真

円筒埴輪は下より上部の開きがやや広く、胴体に4本の帯を持つものが目立ちます。朝顔形埴輪は、円筒埴輪の上部をすぼめたところに、ラッパのような開口部が付くもので、開いた朝顔の花に似たことから名づけられました。円筒埴輪と朝顔形埴輪は、それぞれいくつかを組み合わせて古墳の墳丘に設置されたと考えられます。

武人の形をした形象埴輪

武人

衝角付き冑をかぶり、半截竹管文を施した鎧をつけています。袴は市松文様風で横線と半截竹管文。脚結下は斜格子です。

盾の形をした形象埴輪

盾

円筒に盾を貼り付けたもの。人物が盾を持つタイプと考えられます。盾の外側には格子文がつけられています。

刀の柄、人間の手の形をした形象埴輪

刀の柄と手

刀の柄の形の埴輪は、刀だけの埴輪だったのか、刀を帯びた武人の埴輪の一部なのか不明です。
人の左手の埴輪は、親指が失われていますが、その他は第1~第2関節まで残っています。

人物の脚の形をした形象埴輪

脚

脚とそれを乗せた台の形をした埴輪。直径2センチほどの突起が16個つけられています。原寸に近い大きさで、この人物はおそらく武人ではないかと考えられます。

巫女の形をした形象埴輪

巫女

半截竹管文を施した帯状たすきを前でまとめています。腕を前に突き出していることから、跪座しているものと思われます。

鶏の形をした形象埴輪

鶏

やや上下の幅がせまい、鶏の顔をした埴輪です。くちばしは鼻から下向きに伸び、目は竹管文、耳たぶは円盤を貼り付けて表現しています。とさかは別に出土したものを元に復原しています。

猪の形をした形象埴輪

イノシシ

顔と脚の部分が見つかっています。口は切れ込みを入れて表現しており、鼻の穴は棒を指してあけてあります。足の先は押しつぶし、足裏に平らな面を作っています。

馬の形をした形象埴輪

馬

顔と背に乗せた鞍、しっぽの部分が見つかっています。切れ長の目で輪鐙をつけており、雲珠の部分は円孔で鈴が3個下がっています。しっぽには紐を巻き付けているような表現がなされています。

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