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鳥栖市で発生した大規模な災害としては、昭和28年の大水害があげられます。この水害では、筑後川など大きな河川が決壊し、市内でも死傷者が出るなど、甚大な被害をもたらしました。
また、平成3年9月の台風17号・19号では、佐賀県内で128人の死傷者を出し、市内にも甚大な被害をおよぼしました。日本全国でみると、平成7年1月の阪神・淡路大震災、平成23年3月の東日本大震災、平成28年4月の熊本地震、そして、令和6年1月の能登半島地震のように甚大な被害をもたらす大地震が多数発生しています。
平成17年3月におきた福岡県西方沖地震では、鳥栖市でも震度5弱を観測し、地震はいつどこで起きてもおかしくない災害であることを過去の事例からも再認識させられました。
昔は「災害は忘れた頃にやってくる」と言われていましたが、現在は、近年の大雨災害や地震の発生状況からもわかるように「忘れる間もなくやってくる」と言えるほど頻発している状況となっています。
自然災害による被害を軽減するためには、市民のみなさん一人ひとりの備えが大変重要です。過去の災害を教訓として災害に備えましょう。
令和6年能登半島地震
災害が発生すれば、市や防災関係機関は、その復旧に全力で取り組みます。しかし、大地震などの大きな災害が起きたときには、交通網の寸断、通信手段の混乱、同時に多発する火災などの影響で、国や自治体、消防や警察などによる「公助」がすぐには行き届かない場合があります。
そのようなとき、力を発揮するのが「自助」、「共助」です。発災時、私たちは自分と家族の身を守り、地域の人たちと協力して地域の安全を確保しなければなりません。
普段から「自助」、「共助」に地道に取り組み、身の回りの被害拡大を防ぎましょう。
洪水や地震などの災害発生時、自宅周辺にどのような危険があるのかをハザードマップで確認し、あらかじめ家族で対策を立てることも「自助」の取り組みとなります。
→「鳥栖市洪水・土砂災害ハザードマップ」
→「鳥栖市地震防災マップ」
※ハザードマップはあくまでも特定の想定に基づく被害予測です。想定外の被害や、想定を上回る被害が発生する危険性があることを常に意識することが重要です。
発災時、最初に心配になるのは別々の場所で被災した家族や知人の安否です。電話がつながりにくくなる場合を想定して、複数の連絡方法を決めておくことが有効です。
「マイ・タイムライン」は、大雨や台風などの危険が迫ったときの自分や家族の避難行動を時系列で整理した計画表です。家族構成や地域の災害リスクの特性などに応じて、
「誰が」「どのタイミングで」「どのような行動をとるか」をあらかじめ決めておき、いざというときに、あわてず、落ち着いて行動できるようにします。
災害時に慌てないよう、避難を始めるタイミングをあらかじめ家族や近隣住民と話し合って決めておくことが有効です。
避難を始めるタイミングを決めるポイント
災害時は、正しい情報に基づいて行動することが重要です。市は、複数の手段を使って情報を発信します。
公的防災機関の対応力を上回る大規模災害が発生したとき、頼りになるのは隣近所の助け合いである「共助」です。地域に暮らす私たちは、お互いに助けたり、助けられたりする関係にあります。
「自分たちのまちは自分たちが守る」という心構えで災害に備えることが重要です。
平常時から多くの地域住民と顔の見える関係をつくっておけば、いざというときの安否確認や避難支援などに役立ちます。ご近所同士で普段からあいさつを交わし合い、顔見知りになることも「共助」の取り組みになります。
大規模災害が発生すると、水や電気などのライフラインがストップし、物流が途絶えるおそれがあります。また、物の需要が一気に高まり普段買えていたものが買えなくなるおそれもあります。災害時に必要なものは日ごろから準備しておくことが重要です。
ひとたび災害が発生し、水洗トイレが機能しなくなると排泄物の処理が滞り、排泄物の細菌により、感染症や害虫の発生が引き起こされます。
また、避難所等において、トイレが不衛生であることから使用をためらうことによって、水分や食品摂取を控えることにつながり、栄養状態の悪化や脱水症状、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)等の健康障害を引き起こすおそれが生じます。
このように災害時のトイレの課題は、被災者に多くの健康被害と衛生環境の悪化をもたらすため、いざという時のために備えておくことが大切です。
いつ起きるかわからない災害に備えて、非常用トイレを備蓄しておくことも「自助」の取組みの一つです。
家庭でのトイレ備蓄の目安は「1人あたり1日5回×家族の人数×最低3日分」
1日の排泄の平均回数は1人5回と言われています。最低3日分、可能であれば7日分を備蓄しておくと良いでしょう。
上記はあくまでも目安です。普段の生活リズムを参考に余裕をもって備えると安心です。
※参考 国土交通省「災害時のトイレ、どうする?<外部リンク>」
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